「不安障害で一人でいられないのをなんとかしたい!」
そうお悩みではないでしょうか。
不安障害で一人でいられない場合、周囲に大きな負担をかけてしまうと不安な人も多いかと思います。
ただ不安障害は、軽度であれば、毎日の生活を少し改善するだけで解決する場合も。
とは言え、どう対処したらいいのか、どこまで自分で対処できるのか、今ひとつピンとこないですよね。
そこでこの記事では、不安障害で一人でいられない原因と対処法を詳しくお伝えします。
Contents
不安障害で一人でいられない原因は?
不安障害で一人でいられない原因にはどのようなものがあるでしょうか。
不安障害と一口に言っても、その症状の現れ方は個人差があります。
大まかに言えば、以下のようなケースが考えられるでしょう。
- 分離不安障害
- パニック障害
- 依存性パーソナリティ障害
分離不安障害
不安で一人でいられない場合に、疑われるのが分離不安障害です。
分離不安障害は、親など愛着のある人から離れることに過剰な不安を覚える症状のこと。
「お母さんやお父さんと離れるのが怖い」
子どものころそんな体験をしたことがある人は誰しもあるでしょう。
それが大人になっても続いているような状態だと考えると分かりやすいかもしれません。
具体的にはこんな症状が見られます。
- 親しい人から離れると予想される事態や経験に対して継続的に苦痛があること
- 親しい人から離れることを極端に不安がる傾向
- 上記の不安により、他の場所に出ることに抵抗感や拒否反応が起きる
- 一人、または親しい人がいない状態への過剰な不安感や拒否反応
- 親しい人が離れる場合に見られる身体的な症状(頭痛や腹痛など)
これらの症状が見られる場合には不安障害が考えられるかもしれません。
パニック障害
一人でいられない不安障害の原因の一つがパニック障害です。
「パニック障害は、大勢の人がいる場所で起きるんじゃないの?」
とお考えの人もいるかもしれません。
それは間違いではないのですが、一人でいることが不安になるケースもあります。
一人でいるのが不安になるのは、パニック障害特有の発作にあります。
パニック障害で発作が起きると、こんな症状が現れます。
- 強い動悸や発汗
- 手足の震え
- 呼吸の息苦しさ
- 吐き気や気持ち悪さ
- 身体の震え
これらの症状があると、本来なんらかの病気が疑われます。
ですが、病院に行ってもなんの異常もみられない。
これもパニック障害の特徴です。
こうした発作が非常に強いため「自分が死んでしまうんじゃないか」と思ってしまうことも。
そうなると、一人でいることが不安になる気持ちもお分かりいただけるのではないでしょうか。
このパニック障害が疑われる場合には、自分でなんとかするのは大変危険です。
というのも、パニック障害は、発作への不安感をつのらせることで、よりその症状を強めてしまうから。
最悪の場合はうつや自律神経失調症などの二次障害を引き起こしかねません。
パニック障害が疑われる場合には、無理せず早めの診断を受けましょう。
依存性パーソナリティ障害
不安障害で一人でいられない場合には、依存性パーソナリティ障害が考えられます。
依存性パーソナリティ障害とは、他者に必要以上に依存してしまう状態のこと。
具体的には以下の症状が見られます。
- 日常のささいなことで人からの助言を求める
- 自分一人で何か計画を立てることができない
- 自分自身に関わる重要な決定を他人にゆだねてしまう
- 依存できる人がいないと、強い不安感を感じる
- 一人の人と長い間関係を持とうとする
これらの症状が見られる場合には依存性パーソナリティ障害が疑われるかもしれません。
依存性パーソナリティ障害の治療には薬によるものもありますが、認知行動療法などの精神療法が採用されることが多いです。
不安障害で一人でいられないときに対処できる方法はある?
「不安障害で一人でいられない状態を、自分で克服したい!」
そうお考えかもしれません。
不安障害は、症状が悪化すると、うつ病などの二次障害を引き起こしてしまうことがあります。
ですが、軽度の症状であれば、自分で対処できる方法もなくはありません。
大まかに言えば、以下の通りです。
- 自律神経を整えることを心がける
- 不安の原因を書き出す
- それでも難しい場合は、無理をせず早めに病院の診断を受ける
ではもう少し詳しく見ていきましょう。
自律神経を整えることを心がける
一人でいられない状態を克服する方法の一つは、自律神経を整えることです。
自律神経は、簡単に言えば身体のアクセルとブレーキをコントロールする神経です。
この自律神経はアクセルを司る交感神経と、ブレーキが副交感神経に分かれています。
不安な状態になっているときは、交感神経が優位になっている状態。
この二つの神経のバランスを取ることが大切です。
交感神経が優位になりやすいのは、ストレスにさらされているときや仕事をしているとき。
不安な状態をずっとそのままにしておくと、交感神経が優位になり、副交感神経とのバランスが崩れてしまいます。
だからこそ、副交感神経を意識的に優位にすることで、自律神経のバランスを整えることができます。
大まかな方法としては、以下の方法があります。
- 規則正しい生活
- 適度な運動
- 湯船に使ってゆっくりお風呂に入る
方法は様々ありますが、要はリラックスできる時間を作るということ。
「不安で落ち着かない」
そんな人は、まず自分なりのリラックスタイムを作ることからはじめてみてください。
とは言え、「意識してリラックスなんてできない!」
そんな人も中にはいるのではないでしょうか。
そんな人が無理にリラックスしようとしても、かえってストレスになってしまうことも。
そんなときには違う対処法がありますよ。
不安の原因を紙に書き出す
不安の原因を紙に書き出すこともおすすめです。
不安な気持ちの要因の一つは、不安の正体が曖昧になっていることが多いからです。
自分がどんな不安を抱えているのか
「会社で大事なプレゼンがある」
「大切な試験がある」
など大まかでいいので書き出してみましょう。
その次に、その不安をより細かく分解してみます。
例えば、「会社で大事なプレゼンがある」ことを細かく分解すると、こんな感じになるのではないでしょうか。
「必要な資料などの準備がまだ整っていない」
「実際にプレゼンを聞いてみた人の反応がわからない」
これらが書き出せれば、大幅に楽になります。
というのもどんな段取りで進めていけば分かれば、具体的な行動に繋げられるから。
やるべきことが見えれば、不安感は軽くなります。
また行動を重ねることで、自信にも繋がるため、不安そのものを感じにくくなりますよ。
それでも難しい場合は、無理をせず早めに病院の診断を受ける
ここにある対処法で、不安感が消えない、そんなときにはあまり無理せずに病院で診断を受ける方がおすすめです。
軽度な不安障害であれば、これらの対処法で解決できることが多いです。
ですが重度になってくると、自分の対処だけでは限界があります。
さらに、無理し続けることで、ストレスが強まると、より症状が悪化し、仕事や学業に支障が出てしまうことも。
最悪の場合には二次障害になってしまうことも。
そうなる前に、対処するためにも、自分で対処が難しいと感じたら、できるだけ早めに病院で診断を受けるようにしましょう。
不安障害の対処が難しいと感じたら病院の診断を!
今回は不安障害で一人でいられないときの原因や対処法をお伝えしました。
不安障害は、軽度であれば自分で対処してなんとかなる場合もありますが、無理は禁物。
無理を続けると、症状が改善しないどころか悪化してしまうことも。
そうした場合には、自分だけで無理をしないで、できるだけ早く病院での診断を受けるようにしてくださいね。